セルフ・コンパッション (self-compassion)は、主に自分への思いやりの心を意味し、2003年に提唱されて以来、20年で急速に研究が増えている研究テーマです。様々な研究によって、概念定義、測定方法、他の概念への効果が確立されつつあり、開発された心理療法は様々な場面への適用が試されています。それらの研究の中で、ウェルビーイングとの関連も明らかにされてきています。
図 1. セルフ・コンパッションの累積文献数。Google Scholar検索で、タイトルに”self-compassion”を含むエントリーに基づき、筆者が作成。 今回は、セルフ・コンパッションの提唱者であるNeffが総論(Neff, 2023 )として全体像をまとめていますので、これを参考にセルフ・コンパッション研究の全体像 を見ていこうと思います。
概念定義 Neff (2003a) は、仏教哲学で広く概念化されている「慈しみ(compassion)」には、他者への思いやりだけでなく、自分自身への思いやりも含まれることから、後者をセルフ・コンパッションとして提唱しました。コンパッションとセルフ・コンパッションは次のように説明されます。
コンパッション 他者の苦しみを目の当たりにしたときに生じる感情で、その後、助けたいという欲求を動機づけるもの(Goetz, et al., 2010 )
セルフ・コンパッション 自分自身の苦しみに寄り添い、同じように苦しんでいる人たちとつながりを感じ、困難な状況を通して自分自身を理解し支えるもの(Neff, 2023 )
Neff(2016) に よれば、セルフ・コンパッションの要素は、大まかに3つの領域に整理でき、苦しみを軽減するために連動していると言います。
苦しみに対する感情的な反応 (自分への優しさ)
自分の苦しみに対する認知的理解 (共通の人間性)
苦しみに対する配慮の仕方 (マインドフルネス)
また、Neff (2022) では、セルフ・コンパッションを、ストレス状況下での「思いやりのない自己反応 (Uncompassionate Self-responding; UCS)」と「思いやりのある自己反応 (Compassionate Self-responding; US)」の双極性連続体であるとしています。双極性連続体 は、「冷たい」と「熱い」を結ぶ1本の温度計のようなものです。
図 2. セルフ・コンパッションの双極性連続体モデル、筆者作成
構成要素 自分への優しさ 自分への優しさ(self-kindness)は、セルフ・コンパッションの「自分自身を冷ややかに非難するのではなく、慈愛に満ちた支援的な態度をとること 」「自分の欠点を認めつつ、自分を大切にすること 」といった側面を構成する要素です。
多くの人は、身近な人が人生の困難にぶつかり苦しんでいると親身になって支えようとします。その一方で、人生の困難に遭遇した自分自身には厳しく批判的になってしまいます。
自分への優しさは、このような自己批判を終わらせ 、他人から親切にされたときに感じるのと同じように、自分自身によって認められ、支えられ、励まされることで、困難に立ち向かうことができるようにします。
共通の人間性 共通の人間性(common humanity)は、セルフ・コンパッションの「人生の困難は人間であることの一部であり、私たち全員が共有する経験である 」という認識を構成する要素です。
このような認識が無いと、「自分だけが苦しんでいる」「自分は苦しんでいるのに他の人はみんな楽に過ごしている」などと感じてしまいます。この感覚は、異常な感覚の一種で、苦しみを悪化させ、断絶感や孤立感を生み出します。
共通の人間性は、誰もが苦しみを経験していることを思い出させ、孤立感や孤独感を和らげます 。
マインドフルネス マインドフルネス(mindfulness)は、「今この瞬間の不快感を、回避も誇張もしない、バランスのとれた気づき 」(Shapiro, et al., 2006 )のことで、セルフ・コンパッションを支える柱です。
マインドフルネスが無ければ、否定的な感情や考えに過度に囚われ、自分自身への嫌悪感に振り回されてしまいます。否定的な考えを反芻していると、焦点を狭め、自己価値を誇張し、一過性の出来事を決定的で永続的なものとして認識する過剰同一化 を起こす傾向があります。例えば、「人生の困難に直面した」という一過性の出来事を、「私の人生は困難なものだ」と永続的な出来事と認識します。
マインドフルネスは、このような極端な思考や感情から離れ、困難に対して思いやりを持つために必要な視点を持つことができます。
心理尺度 Neff(2023 )では、セルフ・コンパッションを測定する心理尺度として、下記の3つが紹介されています。
Self-Compassion Scale (SCS; Neff, 2003b ; Raes, et al., 2011 )
Compassionate Engagement and Action Scales (CEAS; Gilbert, et al., 2017 )
Sussex-Oxford Compassion Scales (SOCS; Gu, et al., 2020 )
これらを簡単に説明していきます。
SCS SCSは、Neff自身が定義した26項目(Neff, 2003b )または12項目(Raes, et al., 2011 )のセルフ・コンパッション尺度で、セルフ・コンパッションに関する思考・感情・行動にどれくらいの頻度で取り組むかを評価する ものです。SCSは、最もよく利用されており、少なくとも22の言語に翻訳されています。日本語版は、有光(2014) によって開発され、12項目の短縮版も有光ら(2016) によって開発されています。
SCSは、Neffの理論に基づき、セルフ・コンパッションを双極性連続体として測定するために、下記の3対6個の構成概念を測定します。(日本語訳は、有光(2014) によるものです)
図3 SCSの測定概念、Neff (2023b) と有光ら(2014)を参考に、筆者作成。 自己批判・孤独感・過剰同一化が前述のUCSを、自分へのやさしさ・共通の人間性・マインドフルネスが前述のCSに相当し、UCSはスコアを逆転させます。回答は、1(ほんとどない)から5(ほとんどいつもある)の5段階で回答します。
各構成概念の詳細は、日本語版セルフ・コンパッション尺度(有光, 2014 )の質問項目(図4)を参考にしてください。
図 4 日本語版セルフ・コンパッション尺度(SCS-J)、有光ら(2014, 2016)を参考に、筆者が表を作成。 CEAS CEASは、Gilbertの社会的メンタリティ理論や進化論に基づき、①自己への思いやり 、②他者への思いやり 、③他者からの思いやり 、の3つの構成概念を測定するために開発されたコンパッション尺度で、自己への思いやりがセルフ・コンパッションに相当します。
社会的メンタリティ理論では、コンパッションは、非常に弱い状態で子供が誕生する哺乳類が、外敵や脅威から子供を守り、育児をするために進化の過程で獲得された心の状態 だと考えます。そのため、CEASには、苦痛への関与と苦痛を軽減する動機を測定する項目が含まれています。ただし、これらは、ある状況における心理的な反応なので、人間性を測定するものではありません。
SOCS SOCSは、Straussら(2016) による、コンパッションとセルフ・コンパッションに共通する5要素に基づいた心理尺度です。5要素は、次のようのものです。
苦しみを認識 する
人間の経験における苦しみの普遍性を理解 する
苦しんでいる人に共感 する
苦しみに対する不快な感情を許容 する(苦しんでいる人を受け入れる)
苦しみを和らげようとする動機 がある
効果・効能 多くの実証的な研究によって、セルフ・コンパッションとウェルビーイングの関連性は強固になってきています。Neff(2023 )によると、セルフ・コンパッションの効果には、①精神的病理の軽減、②ウェルビーイングの向上があります。また、セルフ・コンパッションの効能は自尊心と同様ですが、自尊心のネガティブな副作用がありません。
精神的病理の軽減 多くのセルフ・コンパッション研究の中で、最も一貫した知見の一つは、セルフ・コンパッションが精神的病理の軽減につながるというものです。研究では、次のような点が確認されています。
抑うつ・不安・ストレス・自殺念慮 などの否定的精神状態と逆相関がある(Ferrari, et al., 2019 ; Hughes, et al., 2021 ; MacBeth & Gumley, 2012 ; Marsh, et al., 2018 ; Suh & Jeong, 2021 )
6か月後の抑うつ・不安・否定的感情 の低下 を予測する(Stutts, et al., 2018 )
セルフ・コンパッションの増加が、5年間の孤独感の減少 と関連する(Lee, et al., 2021 )
双極性障害・全般的不安障害・薬物使用障害・迫害妄想・統合失調症 の人は、セルフ・コンパッションが低 い傾向にある(Athanasakou, et al., 2020 )
セルフ・コンパッション介入は、PTSD を中程度に減少させる。(Luo, et al., 2021 )
摂食障害 の軽減や身体イメージ懸念 の軽減と中程度から強く関連する(Turk & Waller, 2020 )
自殺念慮 や自傷行為 と負の関連を示す(Cleare, et al., 2019 )
セルフ・コンパッションは、否定的な自動思考 の減少(Yip & Tong, 2021 )、否定的感情の回避 の減少(Yela, et al., 2022 )、否定的感情とのもつれ の減少(Miyagawa & Taniguchi, 2020 )、感情調節スキル の強化(Inwood & Ferrari, 2018 )を通じて、精神的病理を軽減する。
セルフ・コンパッションは、羞恥心 を軽減する(Siwik, et al., 2022 ; Bhuptani & Messman, 2021 ; Johnson & O’Brien, 2013 )
ウェルビーイングの向上 また、セルフ・コンパッションは、ネガティブな心の状態を軽減するだけでなく、ポジティブな心の状態を高めることも確認されています。
自分自身へのセルフ・コンパッションの手紙 は、3か月間抑うつ レベルと低下させ、6か月間幸福度 が上昇した(Shapira & Mongrain, 2010 )
セルフ・コンパッションは、幸福感・ポジティブ感情・人生満足度 と中程度に関連する(Zessin, 2015 )
セルフ・コンパッションのある人は、希望・感謝・好奇心・活力 の特性レベルが高い(Gunnell, et al., 2017 ; Neff, et al., 2007 , 2018a )
気分誘導でセルフ・コンパッションを高めると、より自分らしさ (authenticity)が高まる(Zhang, et al., 2019 )
セルフ・コンパッションは、自己決定理論の3要素(自律性、有能性、関連性 )と関連する(Gunnell, et al., 2017 )
自尊心とよく似た効能 自尊心は良好な精神衛生にとって重要ですが、高い自尊心を持つには特別で平均以上であることが求められる ため、自尊心の追求には潜在的な問題 があります。例えば、次のような問題が確認されています。
これに対して、セルフ・コンパッションは比較評価を必要とせずに自己を肯定的に評価し、誰よりも優秀であると感じる必要がありません 。そのため、セルフ・コンパッションは、自尊心の肯定的側面と同様の効果があるものの、自尊心の否定的側面の効果がありません。実証的な研究では、次のような結果が得られています。
セルフ・コンパッションは、自尊心よりも、8か月間安定した自己評価 と関連していた(Neff & Vonk, 2009 )
セルフ・コンパッションは、外見・パフォーマンス・社会的承認 に左右されにくく、社会的比較・公的自己意識・怒り・狭量さ との関連が低い (Neff & Vonk, 2009 )
自尊心はナルシズム と強く関連するが、セルフ・コンパッションは関連がない (Neff & Vonk, 2009 )
セルフ・コンパッションは、自尊心よりも、高ストレス状況下での否定的感情をより少なく する(Krieger, et al., 2015 )
自尊心が低くセルフ・コンパッションが高い人は、セルフ・コンパッションが低い人よりも1年後に心理的健康 だった(Marshall, et al., 2015 )
セルフ・コンパッションは、社会的外見比較 の減少・身体的不満の 低下・身体的羞恥心 の低下と関連している(Turk & Waller, 2020 )
身体的イメージの被害後に、自尊心を高めるよりも、セルフ・コンパッションを高めた方が、身体への不満 が減少し、自己改善意欲 が高まる(Moffitt, et al., 2018 )
3週間のセルフ・コンパッション瞑想は、女性が外見に基づいて自尊心を保つ程度 が低下する(Albertson, et al., 2015 )
介入手法 上記のように、セルフ・コンパッションには、介入によって精神的病理を軽減する効果やウェルビーイングを向上する効果が確認されています。ここから、セルフ・コンパッションは単なる性格特性ではなく、学び、実践できるスキルとも考えられます。そのため、体系的な臨床における治療法や非臨床向けのトレーニング・プログラムが開発されています。前者の代表例にはCompassion-Focused Therapy (CFT; Gilbert, 2010 )が、後者の代表例にはMindful Self-Compassion (MSC; Germer & Neff, 2019 ) があります。
CFT CFTは、進化心理学・認知行動療法・チベット仏教心理学に基づいて、強い羞恥心や自己批判を抱える人々のため に開発されました(Gilbert & Procter, 2006 )。CFTでは、自己批判などの自動的反応が、長い年月をかけて人間が獲得してきた機能であり、幼児期に強化されやすいことを理解してもらうことで、クライアントの認知の変容を促します。CFTは、基本的に個人療法ですが、4~16週間の集団療法でも実施されます。CFTは、以下の主な原則の下で実施されます。
研究によれば、CFTはセルフ・コンパッションを増大 させ、摂食障害・社会不安・持続性疼痛・統合失調症などの治療に効果的だと示唆されています(Wilson, et al., 2019 )。
MSC MSCは、Neffらによって開発された8週間のトレーニング・プログラムで、マインドフルネスを高めながら、自己と他者への思いやりを深めることを目的 としています。このプログラムは、日常生活で実践できるようにデザインされおり、筆記・瞑想・非公式実践が含まれています。
このプログラムには、以下のような効果が確認されています。
MSCは、セルフ・コンパッション ・マインドフルネス ・他者への思いやり ・人生満足度 を有意に増加させ、抑うつ・不安・ストレス・感情回避 を減少させた(Neff & Germer, 2013 )
セルフ・コンパッションの向上には、Mindfulness-Based Stress Reduction (MBSR) よりもMSCの方が効果的 だった(Jimenez-Gomez, et al., 2022 )
慢性疼痛患者に対するセルフ・コンパッション、痛みの受容、痛みの干渉、破局感、不安の観点で、MSCは認知行動療法よりも効果的 だった(Torrijos-Zarcero, et al., 2021 )
MSCは、糖尿病患者に対して、抑うつや苦痛を減少させ、血糖値も臨床的に意味のある減少 を示した(Friis, et al., 2016 )
MSCは、退役軍人に対して、セルフ・コンパッションと幸福感を増大 させ、抑うつ・不安・痛みの干渉・鎮痛剤使用を減少させた(Serpa, et al., 2020 )
MSCは、看護師に対して、セルフ・コンパッション、他者への思いやり、マインドフルネス、レジリエンス、思いやりの満足度を高め、二次的トラウマや燃え尽き症候群を減少 させた(Delaney, 2018 )
このようにして、MSCは、身体的・精神的なウェルビーイングの両方に有益だと考えられています。
一般的な誤解 Neff(2023 )によれば、セルフ・コンパッションはもともと仏教の思想に基づいているため、東洋文化圏では受け入れやすいものの、西洋文化圏では疑問を持たれていると言います。それは、「セルフ・コンパッションは、人を軟弱にさせ、勝手気ままにさせ、利己的にさせ、意欲を損なわせるのではないか? 」という疑問です。もしかすると、皆さんの中でもこのように感じる方がいるかもしれません。しかし、研究によれば、これらは全くの誤解です。
まず、セルフ・コンパッションは、離婚・家庭内暴力・性暴力・自然災害・特別な子育て・偏見などの人生の困難に遭遇したとき、レジリエンス (復元力)を提供することが分かっています(Sbarra et al., 2012 など)。つまり、セルフ・コンパッションは、人々を軟弱にするのではなく、逆に強靭 にするのです。
次に、セルフ・コンパッションは、喫煙の減少・健康的な食事・身体活動の増加・就寝先延ばしの減少などの健康促進行動 と関連していることが確認されています(Biber & Ellis, 2019 など)。これらの健康促進行動は、健康的で安定した生活に自分の行動を律する 必要があります。つまり、セルフ・コンパッションは、気ままな生活ではなく、自律的な生活を促進 します。
また、セルフ・コンパッションが人を利己的にするという認識は「自分への思いやりの増加が、他者への思いやりの減少によって起きる 」という考えに基づいています。しかし、研究によれば、セルフ・コンパッションは他者への思いやりとほとんど関連がない (Neff & Pommier, 2013 )。むしろ、他者の不完全さを許容し、類似性を強く感じるため、社会的支援の促進・信頼関係の促進・他者への援助行動の促進(Welp & Brown, 2014 など)などが確認されています。つまり、利己的というより利他的になる傾向 があります。
最後に、セルフ・コンパッションは、マスタリー目標 (学び成長したいという内発的動機)と正の相関 があり、パフォーマンス目標 (自己イメージを高めたい欲求)とは負の相関 があります(Neff, et al., 2005 など)。また、「失敗は学習の機会である 」という信念と正の相関 があり、「失敗は避けなければならない 」という信念と負の相関 があります(Miyagawa & Taniguchi, 2020 )。これらは、セルフ・コンパッションのある人は、承認欲求への意欲は低い ですが、内発的動機に基づく意欲は高い 傾向にあることを示唆しています。
したがって、西洋文化圏での疑問は、ほとんどが誤解にすぎません。
まとめ 今回は、セルフ・コンパッションの提唱者であるNeffの総括的な文献(Neff, 2023 )にしたがって、セルフ・コンパッション研究の全体像を概観してみました。心理学だけでなく、進化論や生理学、神経科学など、セルフ・コンパッションの広範な研究範囲が理解いただけたのではないでしょうか。
また、セルフ・コンパッション研究の特徴は、介入方法の研究を通して、臨床で利用される心理療法やトレーニング・プログラムが開発されていることでした。それらには、自尊心のようなネガティブな作用がなく、東洋的な思想に基づいているため、日本人には受け入れやすいかもしれません。機会があれば、これらのプログラムを、試してみるのはいかがでしょうか。
Neff(2023 )は、レビュー文献でしたので、辞書代わりにできるように、なるべく多くの参考文献を載せ、Google Scholarへのリンクを用意しました。(※)セルフ・コンパッションについてもっと詳しく知りたい方は、リンクから実際の論文をご覧ください。皆さんの、お役に立てれば幸いです。
※2024/11/19追記:noteでは、Google Scholarへのリンクが機能しないことが分かりました。そのため、文献へのリンクに変更しました。
執筆:山本
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