マガジンのカバー画像

ウェルビーイング研究

77
ウェルビーイングに関連した研究の研究者による解説記事を集めています。ウェルビーイングをもう少し詳しく知りたい人に向けて、毎週金曜日に更新・追加していきます。
運営しているクリエイター

2023年12月の記事一覧

休暇中の過ごし方とウェルビーイング ~どんな風に過ごすとウェルビーイングが高まるか~

早いもので2023年も残すところわずかとなりました。 本年は私たちの記事をご覧いただきありがとうございました。 8月に開始した私たちのnoteは、本記事で20記事目となります。(自己紹介記事を除く) ウェルビーイングに関する基礎知識や、みなさんにぜひご覧になっていただきたい情報がかなりまとまってきたと思います。年末年始のお供としてもご覧いただけたら幸いです。 さて、年末年始は、長めに休暇を取得してゆっくり過ごす、ご家族や友人と会う、地元の行事に参加するといった方も多いので

2023年のウェルビーイングに関する研究TOP10 | Greater Good Scinece Centerの発表

2023年は首相の所信表明演説において、「ウェルビーイング」が初めて言及されたことなど、日本国内においてウェルビーイングが大きく注目を集め始めた年と言えると思います。世界的に見ても、ウェルビーイングに関連する研究は増加傾向にあります。 では、この2023年のウェルビーイングに関する研究のなかで、どのような発見があったのでしょうか? ウェルビーイング関連の研究を行うカリフォルニア大学バークレー校のGreater Good Science Centerは、先日『The Top

【基礎知識】仕事の質とウェルビーイング-仕事がつまらなくても、仕事に満足する理由

多くの人は一日の大半を仕事に費やしているため、仕事におけるウェルビーイングを理解することは、人生のウェルビーイングを考える上で必要不可欠です。また、企業にとっては、ウェルビーイング経営を実践するうえで、仕事におけるウェルビーイングの理解は必要不可欠でしょう。 一般に、人生におけるウェルビーイングと仕事におけるウェルビーイングは、必ずしも一致しません。仕事には、やらねばならないタスクがあり、自分を管理する上司がおり、仕事のパフォーマンスを評価されるなど、余暇ではほぼ存在しない

どんなところに暮らすか?ウェルビーイングな住環境を考える。

はじめに今回のテーマは「住環境とウェルビーイング」です。 前半では、住環境とウェルビーイングについて、「世界・大人」の視点でご紹介します。後半では、「日本・子供・通学」という観点から、論文の情報をもとにご紹介します。 [今回のポイント] 通勤は幸福度にネガティブな影響を与える。 生活満足度に対する住宅の広さによる影響はほとんどない。 大気汚染や騒音は幸福度にとって重要な要素である。 日本の子供の心身の健康は通学状況と関係がある 住環境とウェルビーイングでは、「We

遺伝子と私たちのウェルビーイング | 遺伝子がウェルビーイングを決定付けるのか?

私たちが生まれてくるとき、父親と母親から遺伝子がそれぞれ半分ずつもらい、新しい遺伝子の組み合わせをもって誕生します。顔や体格などが親子で似ることは経験的に分かりますが、私たちの性格やウェルビーイングに遺伝子はどのような影響を及ぼすのでしょうか? 本記事では、「Well-being Science and Policy」という書籍の情報を中心に、私たちの遺伝子とウェルビーイングの関係性についてご紹介します。 <本記事のポイント> 双子や養子の研究から、遺伝子が私たちのウェ